2019年01月08日
【GIGNアーカイブ】ベストとボディアーマー
【GIGNアーカイブ】ベストとボディアーマー です。
こちらではGIGNが使用していた、または使用しているベストとボディアーマーについて、基本的な部分をまとめてあります。
更新日時:2019年1月
◆ベストとボディアーマーを併用するスタイル
1980~2000年代まで主流であった、オールドスクールとも言えるスタイルです。
現在は着用例が少なくなりましたが、2015年の『パリ同時多発テロ事件』でも極少数が確認されています。
▼ボディアーマー (1970~1990年代、または2000年代初期)
GIGNで使用されたボディアーマーの内、最も古いであろうモデルです。
いわゆる「防弾チョッキ」でして、基本的にポーチの類は装着できません。
ソ連軍の『6Б2(6B2)』を連想させるような、股間部を保護できる形状となっています。
2000年代初期頃までは訓練等で使用されていたようですが、現在では ほとんど見られません。
▼ボディアーマー (1990~2010年代?)
1990年代初期頃に登場したと思われるボディアーマーで、現在まで続くデザインを ほぼ確立したといえるモデルです。
こちらは1/6フィギュアの画像ですが、各部の特徴が非常に分かり易いです。
一般的なボディアーマーと同じく、前後にプレート用のポケットがあり、腹部の両端にはベルトとファステックスが備わっています。
2000年代には、ネックアーマー/スロートアーマーやグローインアーマー/アーテリアルアーマーを備えているモデル、または それらが着脱できるモデルと…
複数のバリエーションが確認できます。
主な着用スタイルのバリエーションを挙げさせて頂きますと…
・グローインアーマーがある/ない/収納できる
・グローインアーマーが丸い/角ばっている
・ショルダーアーマーを装着している/していない
・ネックアーマーを装着している/していない
…と、様々な種類とスタイルがあります。
2015年以降、GIGNでの着用例は少なくなりましたが、フランス国家憲兵隊全体としては まだ現役のスタイルです。
また2010年代以降は、ショルダーアーマーを装着しているスタイルが大半でした。
基本的に打撃や刃物での斬りつけを防ぐためのようで、各国の軍用ボディアーマーのそれに比べると、やや薄く感じられます。
▼重装アーマー (仮称)
重装用のボディアーマーで、2002~2010年頃まで、主に書籍等で確認されています。
アーマーの外装全体は耐火・難燃素材とのことで、身体に面する内側は衝撃吸収用のパッドが備わっています。
ソフトアーマーはアラミド等で構成されていまして、拳銃弾や散弾、手榴弾等の破片を防ぐことができるようですが、それらが腕部や脚部のパッドにも備わっているのが最大の特徴です。
脚部のパッドの形状は、しゃがんだり膝をついたりする他にも、階段やハシゴ等の上り下り、そして懸垂降下まで考慮してあるそうです。
胴体部分の前後にはハードプレート(セラミックプレート等)を挿入可能で、小口径のライフル弾まで防ぐことができますが…
真剣にフル装備状態での懸垂降下を考えていたのでしょうか(^.^;)
なお2007年には一部を、2009年には全身を、それぞれ訓練で使用している写真が書籍にて確認できます。
フランス本国の方から「色々と問題がアリ、GIGNでは使われなくなりマシタヨ~」というメッセージを頂いたことがありますが…
どの国の人間が見ても「あ…イマイチだったんだな…」と、一目瞭然です(^_^;)
▼名称不明のベスト①
1980~1990年代初期頃まで使用されていたモデルです。
後述のベストと同じく、背面が大きく空いたデザインとなっています。
単純に古い品ということもあり、レプリカの類は存在しません。
実物は極稀に出回るようですが、価格は€600程と高価です。
▼名称不明のベスト②
背中(背骨)部分にドローコードが存在するという、非常に珍しいデザインのモデルです。
1990~2000年代初期頃まで使用されていました。
有名な『エールフランス8969便ハイジャック事件』をはじめ、特に1990年代では多用されていました。
また2010年に公開された映画『L' Assaut』でも、隊員の方々が使用されていました。
このモデルの正式な名称は不明ですが、酷似したベストは存在しています。
アメリカのABA(American Body Armor)のベストですね。
▼名称不明のベスト③
2000年代に登場したモデルです。
ベストの形状は至ってシンプルですが、パルステープの縦幅が広いですね。
この「パルステープの縦幅が広いベスト」ですが、似たようなものとしては、随分と前にBlackhawkも製造していたようです。
GIGNのみならず、オーストリア軍やノルウェー軍等でも見られますので、ヨーロッパにおける「何らかの規格の1つに倣っているのでは」と推測しています。
▼LBV(Load Bearing Vest)
お馴染みのロードベアリングベストです。
1980年代のGIGNでは、極少数の使用例が確認できます。
いわゆる『LBV-88』等と呼ばれるモデルのようで、マガジンポーチは傾斜しておらず、ポーチにはスナップボタンが確認できます。
皮肉にもEagleの洗練されたモデルは使用できませんが、安価で出回っているレプリカが使用できるかと思います。
▼TAC系 ベスト
お馴染みの『TAC ベスト』と、そのスタイルに倣った様々なベスト類です。
両脇のドローコードでサイズ調整を行う、一般的なタクティカルベストです。
映画『L' Assaut』でも登場していまして、1990~2010年代まで長らく使用されていました。
▼Arktis/Mil-Tec タクティカルベスト
肩回りが特徴的なベストです。
GIGNでは2000年代に少数が確認できます。
映画『L' Assaut』でも登場していまして、撮影には実際のGIGN隊員の方々が協力されていたこともあり、使用されていたのは間違いでしょう。
◆アーマーベストを着用するスタイル
『アーマーベスト』という呼称は正式な名称ではなく、当ブログでの分類用の名称です。
基本的には「ボディアーマーとしての機能に加え、それまで別個にベストが担っていた機能も、パルステープ等として備えたもの」として定義させて頂いています。
また一部の写真は、海外のコレクターの方から拝借させて頂いています。
▼名称不明のアーマーベスト①
2000~2010年代頃に登場したと思われるモデルです。
先述の『名称不明のベスト③』と同じく、パルステープの縦幅が広いですね。
ベストとアーマーベストの併用例も確認されていましたが、アーマーベスト単体で運用されている場合も多いです。
特にGIGN専用のモデルというわけではなく、国家憲兵隊や国家警察の特殊部隊でも着用例が確認できます。
▼NFM 製品名称不明のアーマーベスト②
2010~2015年頃に登場したと思われるモデルです。
NFMは、GIGNのみならず各国の軍や警察組織に納入している、ノルウェーの企業です。
海外雑誌の『Pro Sécurité』等で よく紹介されています。
アーマーベスト本体は、パルステープの縦幅が一般的なものとなり、色もネイビーブルーとなっています。
それ以外は特徴らしい特徴がありません(笑)
またGIGN専用のモデルというわけではないようでして、他の国家憲兵隊の特殊部隊でも着用例が確認できます。
2015年以降からは、オリーブのアーマーベストも使用されています。
これらはMSA ParaclateのRMVやCIRAS等、それらに酷似したアーマーベスト/プレートキャリア等で代用しやすいです。
他の類似しているモデルとしては、ドイツのMehlar等の製品が挙げられます。
双方ともフランス国家憲兵隊やGIGNの装備品を製造していますので、似ていて当然かもしれません(^-^;)
◆レプリカと代用品
他の装備品に比べて、ベストとボディアーマーは再現難易度の差が大きくなっています。
端的に申し上げますと、「2015年以前は代用品すら数が少ない」のに対して「2015年以降は比較的 代用しやすい」という状態です。
▼ボディアーマー レプリカ各種
それぞれ『PACAタイプ』『PTアーマータイプ』『ソフトアーマータイプ』等、各々が様々な名称で販売されているレプリカです。
大半がアメリカの軍・警察装備のレプリカとなりますが、上記の「ベストとボディアーマーを併用するスタイル」を選択される場合、タクティカルベストで覆われることもあって あまり目立ちません。
▼Guarder SEAL2000
上記の『名称不明のベスト②』を再現する場合に、最適なタクティカルベストです。
Guarderのものはパルステープになっていて、対応するポーチを取り付けることが可能です。
前ブログを開設した2012年以前は日本国内でも確認されていましたが、残念ながら最近は ほとんど見られません。
自分自身が過去に所持していた装備品の1つでもありまして、今現在も とある方の下で活躍中です。
▼LBVタイプ ベスト
1980~1990年代のスタイルを再現する場合に、安価でお手軽なベストです。
しかしながら、ナイロン生地の質感等を重視される場合は、Rothco等の「非常に安価なモデル」はオススメできません。
こちらも自分自身が過去に所持していた装備品の1つでして、今現在も とある方の下で活躍中です。
▼TACタイプ ベスト
実物もレプリカも数多く存在している、お馴染みのタクティカルベストです。
使用例や酷似している度合では、オールドスクールなスタイルがお好みの方はEagle等、最新寄りなスタイルがお好みの方はBlackhawk等がオススメかと思います。
フランスという部分に拘られる場合は、GK Proも良い候補となるでしょう。
▼Arktis/Mil-Tec タクティカルベスト
こちらも前ブログを開設した2012年以前は日本国内でも確認されていましたが、残念ながら最近は ほとんど見られません。
この形状がお好きな方や、映画『L' Assaut』での装備を再現したい方にはオススメかと思います。
▼BCS プレートキャリア
アメリカのBCS(Beez Combat Systems)のプレートキャリアです。
「ネイビーブルーの本体にブラックのパルステープを備える」という、2015年以降のGIGNのアーマーベストとの共通点を持っています。
▼Condor MOPC(Modular Operator Plate Carrier)
こちらもアメリカのCondorのプレートキャリアです。
ネイビーブルーが選択できるモデルとしては、他に『Exo Plate Carrier Gen II』が挙げられます。
▼Matrix MOLLE SDEU
エアソフト用のアーマーベストです。
肩部分がGIGNで使用されているモデルに似ていまして、かつプロテクターも付属しているという、お手軽なベストです。
フランス国家警察の特殊部隊を描いたコメディ映画『RAID Dingue』でも、衣装的な位置付けで登場していまして、それ故にフランス本国のエアソフターな方々にも使用されています。
こちらも自分自身が過去に所持していた装備品の1つでして、今現在も友人のRAID装備として活躍中です。
▼CIRASタイプ アーマーベスト
お馴染みのCIRASです。
こちらもGIGNで使用されているモデルに似ていまして、フランス本国のエアソフターな方々にも使用されています。
併用・流用しやすいという装備面でも、価格面でも、お手軽なレプリカの1つです。
▼MSA Paraclete RMV
MSA ParacleteのRMVです。
GIGNのみならず、国家警察の特殊部隊であるRAIDやBRIの装備でも代用可能なアーマーベストといえます。
レプリカに比べると価格が少々高くなりますが、国内でも流通している数少ない実物です。
▼Pntac Force Recon Marinetime
Force Reconベストと呼ばれるモデルは数多くありますが、こちらはPantacのモデルとなります。
プロテクターセットもラインナップされていまして、とても利便性が高いアーマーベストですが、個人輸入が主な入手方法となります。
▼OTVタイプ アーマーベスト
お馴染みのOTVです。
アーマーベスト本体は代用にすら向きませんが、追加アーマー/プロテクターとフルセットで販売されていることが多く、コストパフォーマンスに優れます。
▼Libra 追加アーマー/プロテクター各種
日本国内のLibraさん から販売されている追加アーマー/プロテクター各種です。
手軽に重装備を整えたい方には、特にオススメです。
▼TMC 追加アーマー/プロテクター
お馴染みのTMCの追加アーマー/プロテクターです。
それ程 バリエーションは多くありませんが、手軽に重装備を整えたい方にはオススメです。
▼Pantac Force Recon Vest用 追加アーマー/プロテクター
Pantacのアーマーベストに付属している、追加アーマー/プロテクターのセットです。
上記の通り とても利便性が高いのですが、個人輸入が主な入手方法となります。
▼Eagle CIRAS用 追加アーマー/プロテクター
EagleのCIRAS用追加アーマー/プロテクターのセットです。
CIRAS用ではありますが、構造自体は特殊ではないため、その他のベストでも一工夫して頂ければ取り付け可能です。
しかしながら、こちらも個人輸入が主な入手方法となります。
以上、【GIGNアーカイブ】ベストとボディアーマー でした。
なお自分自身が実際に触れたことのある装備品につきましては、【GIGNアーカイブ】忘備録にてまとめています。
何かのご参考となれば幸いです。
今後も随時追記予定です。
こちらではGIGNが使用していた、または使用しているベストとボディアーマーについて、基本的な部分をまとめてあります。
更新日時:2019年1月
◆ベストとボディアーマーを併用するスタイル
1980~2000年代まで主流であった、オールドスクールとも言えるスタイルです。
現在は着用例が少なくなりましたが、2015年の『パリ同時多発テロ事件』でも極少数が確認されています。
▼ボディアーマー (1970~1990年代、または2000年代初期)
GIGNで使用されたボディアーマーの内、最も古いであろうモデルです。
いわゆる「防弾チョッキ」でして、基本的にポーチの類は装着できません。
ソ連軍の『6Б2(6B2)』を連想させるような、股間部を保護できる形状となっています。
2000年代初期頃までは訓練等で使用されていたようですが、現在では ほとんど見られません。
▼ボディアーマー (1990~2010年代?)
1990年代初期頃に登場したと思われるボディアーマーで、現在まで続くデザインを ほぼ確立したといえるモデルです。
こちらは1/6フィギュアの画像ですが、各部の特徴が非常に分かり易いです。
一般的なボディアーマーと同じく、前後にプレート用のポケットがあり、腹部の両端にはベルトとファステックスが備わっています。
2000年代には、ネックアーマー/スロートアーマーやグローインアーマー/アーテリアルアーマーを備えているモデル、または それらが着脱できるモデルと…
複数のバリエーションが確認できます。
主な着用スタイルのバリエーションを挙げさせて頂きますと…
・グローインアーマーがある/ない/収納できる
・グローインアーマーが丸い/角ばっている
・ショルダーアーマーを装着している/していない
・ネックアーマーを装着している/していない
…と、様々な種類とスタイルがあります。
2015年以降、GIGNでの着用例は少なくなりましたが、フランス国家憲兵隊全体としては まだ現役のスタイルです。
また2010年代以降は、ショルダーアーマーを装着しているスタイルが大半でした。
基本的に打撃や刃物での斬りつけを防ぐためのようで、各国の軍用ボディアーマーのそれに比べると、やや薄く感じられます。
▼重装アーマー (仮称)
重装用のボディアーマーで、2002~2010年頃まで、主に書籍等で確認されています。
アーマーの外装全体は耐火・難燃素材とのことで、身体に面する内側は衝撃吸収用のパッドが備わっています。
ソフトアーマーはアラミド等で構成されていまして、拳銃弾や散弾、手榴弾等の破片を防ぐことができるようですが、それらが腕部や脚部のパッドにも備わっているのが最大の特徴です。
脚部のパッドの形状は、しゃがんだり膝をついたりする他にも、階段やハシゴ等の上り下り、そして懸垂降下まで考慮してあるそうです。
胴体部分の前後にはハードプレート(セラミックプレート等)を挿入可能で、小口径のライフル弾まで防ぐことができますが…
真剣にフル装備状態での懸垂降下を考えていたのでしょうか(^.^;)
なお2007年には一部を、2009年には全身を、それぞれ訓練で使用している写真が書籍にて確認できます。
フランス本国の方から「色々と問題がアリ、GIGNでは使われなくなりマシタヨ~」というメッセージを頂いたことがありますが…
どの国の人間が見ても「あ…イマイチだったんだな…」と、一目瞭然です(^_^;)
▼名称不明のベスト①
1980~1990年代初期頃まで使用されていたモデルです。
後述のベストと同じく、背面が大きく空いたデザインとなっています。
単純に古い品ということもあり、レプリカの類は存在しません。
実物は極稀に出回るようですが、価格は€600程と高価です。
▼名称不明のベスト②
背中(背骨)部分にドローコードが存在するという、非常に珍しいデザインのモデルです。
1990~2000年代初期頃まで使用されていました。
有名な『エールフランス8969便ハイジャック事件』をはじめ、特に1990年代では多用されていました。
また2010年に公開された映画『L' Assaut』でも、隊員の方々が使用されていました。
このモデルの正式な名称は不明ですが、酷似したベストは存在しています。
アメリカのABA(American Body Armor)のベストですね。
▼名称不明のベスト③
2000年代に登場したモデルです。
ベストの形状は至ってシンプルですが、パルステープの縦幅が広いですね。
この「パルステープの縦幅が広いベスト」ですが、似たようなものとしては、随分と前にBlackhawkも製造していたようです。
GIGNのみならず、オーストリア軍やノルウェー軍等でも見られますので、ヨーロッパにおける「何らかの規格の1つに倣っているのでは」と推測しています。
▼LBV(Load Bearing Vest)
お馴染みのロードベアリングベストです。
1980年代のGIGNでは、極少数の使用例が確認できます。
いわゆる『LBV-88』等と呼ばれるモデルのようで、マガジンポーチは傾斜しておらず、ポーチにはスナップボタンが確認できます。
皮肉にもEagleの洗練されたモデルは使用できませんが、安価で出回っているレプリカが使用できるかと思います。
▼TAC系 ベスト
お馴染みの『TAC ベスト』と、そのスタイルに倣った様々なベスト類です。
両脇のドローコードでサイズ調整を行う、一般的なタクティカルベストです。
映画『L' Assaut』でも登場していまして、1990~2010年代まで長らく使用されていました。
▼Arktis/Mil-Tec タクティカルベスト
肩回りが特徴的なベストです。
GIGNでは2000年代に少数が確認できます。
映画『L' Assaut』でも登場していまして、撮影には実際のGIGN隊員の方々が協力されていたこともあり、使用されていたのは間違いでしょう。
◆アーマーベストを着用するスタイル
『アーマーベスト』という呼称は正式な名称ではなく、当ブログでの分類用の名称です。
基本的には「ボディアーマーとしての機能に加え、それまで別個にベストが担っていた機能も、パルステープ等として備えたもの」として定義させて頂いています。
また一部の写真は、海外のコレクターの方から拝借させて頂いています。
▼名称不明のアーマーベスト①
2000~2010年代頃に登場したと思われるモデルです。
先述の『名称不明のベスト③』と同じく、パルステープの縦幅が広いですね。
ベストとアーマーベストの併用例も確認されていましたが、アーマーベスト単体で運用されている場合も多いです。
特にGIGN専用のモデルというわけではなく、国家憲兵隊や国家警察の特殊部隊でも着用例が確認できます。
▼NFM 製品名称不明のアーマーベスト②
2010~2015年頃に登場したと思われるモデルです。
NFMは、GIGNのみならず各国の軍や警察組織に納入している、ノルウェーの企業です。
海外雑誌の『Pro Sécurité』等で よく紹介されています。
アーマーベスト本体は、パルステープの縦幅が一般的なものとなり、色もネイビーブルーとなっています。
それ以外は特徴らしい特徴がありません(笑)
またGIGN専用のモデルというわけではないようでして、他の国家憲兵隊の特殊部隊でも着用例が確認できます。
2015年以降からは、オリーブのアーマーベストも使用されています。
これらはMSA ParaclateのRMVやCIRAS等、それらに酷似したアーマーベスト/プレートキャリア等で代用しやすいです。
他の類似しているモデルとしては、ドイツのMehlar等の製品が挙げられます。
双方ともフランス国家憲兵隊やGIGNの装備品を製造していますので、似ていて当然かもしれません(^-^;)
◆レプリカと代用品
他の装備品に比べて、ベストとボディアーマーは再現難易度の差が大きくなっています。
端的に申し上げますと、「2015年以前は代用品すら数が少ない」のに対して「2015年以降は比較的 代用しやすい」という状態です。
▼ボディアーマー レプリカ各種
それぞれ『PACAタイプ』『PTアーマータイプ』『ソフトアーマータイプ』等、各々が様々な名称で販売されているレプリカです。
大半がアメリカの軍・警察装備のレプリカとなりますが、上記の「ベストとボディアーマーを併用するスタイル」を選択される場合、タクティカルベストで覆われることもあって あまり目立ちません。
▼Guarder SEAL2000
上記の『名称不明のベスト②』を再現する場合に、最適なタクティカルベストです。
Guarderのものはパルステープになっていて、対応するポーチを取り付けることが可能です。
前ブログを開設した2012年以前は日本国内でも確認されていましたが、残念ながら最近は ほとんど見られません。
自分自身が過去に所持していた装備品の1つでもありまして、今現在も とある方の下で活躍中です。
▼LBVタイプ ベスト
1980~1990年代のスタイルを再現する場合に、安価でお手軽なベストです。
しかしながら、ナイロン生地の質感等を重視される場合は、Rothco等の「非常に安価なモデル」はオススメできません。
こちらも自分自身が過去に所持していた装備品の1つでして、今現在も とある方の下で活躍中です。
▼TACタイプ ベスト
実物もレプリカも数多く存在している、お馴染みのタクティカルベストです。
使用例や酷似している度合では、オールドスクールなスタイルがお好みの方はEagle等、最新寄りなスタイルがお好みの方はBlackhawk等がオススメかと思います。
フランスという部分に拘られる場合は、GK Proも良い候補となるでしょう。
▼Arktis/Mil-Tec タクティカルベスト
こちらも前ブログを開設した2012年以前は日本国内でも確認されていましたが、残念ながら最近は ほとんど見られません。
この形状がお好きな方や、映画『L' Assaut』での装備を再現したい方にはオススメかと思います。
▼BCS プレートキャリア
アメリカのBCS(Beez Combat Systems)のプレートキャリアです。
「ネイビーブルーの本体にブラックのパルステープを備える」という、2015年以降のGIGNのアーマーベストとの共通点を持っています。
▼Condor MOPC(Modular Operator Plate Carrier)
こちらもアメリカのCondorのプレートキャリアです。
ネイビーブルーが選択できるモデルとしては、他に『Exo Plate Carrier Gen II』が挙げられます。
▼Matrix MOLLE SDEU
エアソフト用のアーマーベストです。
肩部分がGIGNで使用されているモデルに似ていまして、かつプロテクターも付属しているという、お手軽なベストです。
フランス国家警察の特殊部隊を描いたコメディ映画『RAID Dingue』でも、衣装的な位置付けで登場していまして、それ故にフランス本国のエアソフターな方々にも使用されています。
こちらも自分自身が過去に所持していた装備品の1つでして、今現在も友人のRAID装備として活躍中です。
▼CIRASタイプ アーマーベスト
お馴染みのCIRASです。
こちらもGIGNで使用されているモデルに似ていまして、フランス本国のエアソフターな方々にも使用されています。
併用・流用しやすいという装備面でも、価格面でも、お手軽なレプリカの1つです。
▼MSA Paraclete RMV
MSA ParacleteのRMVです。
GIGNのみならず、国家警察の特殊部隊であるRAIDやBRIの装備でも代用可能なアーマーベストといえます。
レプリカに比べると価格が少々高くなりますが、国内でも流通している数少ない実物です。
▼Pntac Force Recon Marinetime
Force Reconベストと呼ばれるモデルは数多くありますが、こちらはPantacのモデルとなります。
プロテクターセットもラインナップされていまして、とても利便性が高いアーマーベストですが、個人輸入が主な入手方法となります。
▼OTVタイプ アーマーベスト
お馴染みのOTVです。
アーマーベスト本体は代用にすら向きませんが、追加アーマー/プロテクターとフルセットで販売されていることが多く、コストパフォーマンスに優れます。
▼Libra 追加アーマー/プロテクター各種
日本国内のLibraさん から販売されている追加アーマー/プロテクター各種です。
手軽に重装備を整えたい方には、特にオススメです。
▼TMC 追加アーマー/プロテクター
お馴染みのTMCの追加アーマー/プロテクターです。
それ程 バリエーションは多くありませんが、手軽に重装備を整えたい方にはオススメです。
▼Pantac Force Recon Vest用 追加アーマー/プロテクター
Pantacのアーマーベストに付属している、追加アーマー/プロテクターのセットです。
上記の通り とても利便性が高いのですが、個人輸入が主な入手方法となります。
▼Eagle CIRAS用 追加アーマー/プロテクター
EagleのCIRAS用追加アーマー/プロテクターのセットです。
CIRAS用ではありますが、構造自体は特殊ではないため、その他のベストでも一工夫して頂ければ取り付け可能です。
しかしながら、こちらも個人輸入が主な入手方法となります。
以上、【GIGNアーカイブ】ベストとボディアーマー でした。
なお自分自身が実際に触れたことのある装備品につきましては、【GIGNアーカイブ】忘備録にてまとめています。
何かのご参考となれば幸いです。
今後も随時追記予定です。